Square Enix、『Final Fantasy VII』リメイク三部作・最終章はPCプラットフォームを主軸に展開すると確認
Square Enixは近年、『Final Fantasy』シリーズのプラットフォーム戦略を段階的に見直している。
『Final Fantasy VII Remake』三部作のディレクターであるNaoki Hamaguchi氏は、ゲームメディアAutomatonのインタビューにおいて、最終章はPCを“最高のビジュアル体験を実現できるプラットフォーム”として位置付けていると語った。
もちろん、PlayStation 5およびPlayStation 5 Pro向けにも最適化を行う予定だが、ハードウェアの制約上、環境表現や細部描写においては一部トレードオフが発生する可能性があると示唆している。
PCは「最高峰のゲーム環境」
Naoki Hamaguchi氏はPCを「最高峰のゲーム環境」と表現し、最も優れたビジュアル品質を提供できるプラットフォームだと語った。
同氏によれば、『Final Fantasy VII Rebirth』の発売時、すでに多くのプレイヤーがPC版のグラフィックがPS5版を上回っていることに気付いていたという。これは偶然ではなく、開発チームが意図的に“最高性能のCPUおよびGPUを基準”に素材を制作していたためだと説明している。
インタビューではさらに、PlayStation 5およびPlayStation 5 Proを「ミドルレンジプラットフォーム」と位置付け、テクスチャ解像度やポリゴン数は相対的に抑えられる可能性があると示唆した。
また、Nintendo Switch 2やSteam Deckといったハードウェアについては、技術的制約がさらに大きく、描画ディテールの一層の削減が必要になるとの見解を示している。
SteamとEpicが販売拡大を後押し
Square EnixがPC市場へ舵を切った理由は、単なる技術的優位性だけではない。Naoki Hamaguchi氏によれば、『Final Fantasy VII Remake』三部作はSteamおよびEpic Games Storeでの展開により販売本数が増加したという。
PCプラットフォームには大規模な潜在ユーザー層が存在しており、同市場へリソースを投じることは合理的なビジネス判断だと説明している。
PlayStation独占時代は終焉か?
振り返れば、『Final Fantasy VII Remake』第1作は2020年にPlayStation 4独占として発売。その後、2021年に強化版がPlayStation 5およびPC向けに展開された。
続編『Final Fantasy VII Rebirth』では独占期間がさらに短縮されている。
両社の協力関係の変化を受け、市場では三部作最終章が発売初日からマルチプラットフォーム展開される可能性も取り沙汰されている。プレイヤーベース拡大という点ではメリットが大きいが、長年Sonyのハードを支持してきた一部ファンにとっては複雑な心境かもしれない。シリーズはこれまでPlayStationプラットフォーム上で最大の成功を収めてきた歴史があるためだ。
コンソール版の品質も保証
濱口氏は、PCが“最良の表現環境”である一方、各プラットフォーム版の品質基準は厳守すると強調。前作ではPlayStation 5 Pro版がPSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)によるアップスケーリングで画質向上を実現した。新作でもフレームレートの不安定化や画面のぼやけといった問題を避ける方針だという。
確実に言えるのは、『Final Fantasy』のプラットフォーム戦略が、正式に“全面マルチプラットフォーム時代”へと移行したということだ。