GPU価格が全面上昇の可能性──NVIDIAがMSRP制度を終了、メーカー主導の価格設定へ
近年、グラフィックカード市場は高値が常態化しており、NVIDIAがデータセンターやAI事業に注力する一方で、コンシューマー向け市場を軽視しているとの声もプレイヤーの間で広がっている。GPU価格が過去最高水準を更新し続ける中、最新の情報では、この状況がさらに悪化する可能性も浮上している。
報道によると、NVIDIAはこのほど「Open Price Program」を正式に終了したという。同プログラムは、パートナー各社が推奨小売価格(MSRP)に基づいてグラフィックカードを販売するための仕組みだったが、これが停止されたことでMSRPは事実上の拘束力を失い、GPU価格が全体的に引き上げられる可能性が高まっている。
YouTuberのder8auer氏は、NVIDIAが数日前に各AICパートナー(グラフィックカードメーカー)へ価格制度の変更を通知したと明かしており、今後は最終的な販売価格を各社が独自に決定する形になるという。つまり、これまでNVIDIAが提示してきた参考価格は実質的に廃止され、メーカー側が自社の戦略に応じて価格を設定できる状況となった。
新体制のもとでは、MSRPでの販売は過去のものになる可能性が高い。すでに市場では具体例も見られ、GeForce RTX 5070 Tiは最大で約1,500ドルまで価格が吊り上げられており、当初の想定価格を大きく上回っている。また、GeForce RTX 5090についても、元々のMSRPがおよそ2,000ドルとされていたにもかかわらず、実売価格が5,000ドルを超えているとの指摘も出ている。
メモリ供給の逼迫や価格上昇を背景に、GPU価格のさらなる上昇は以前から予想されていたが、今回のNVIDIAによる価格支援プログラム終了に加え、同社が引き続きデータセンター市場へ注力している状況もあり、コンシューマー向けグラフィックカードの価格動向は一層不透明感を増している。