『絶体絶命都市』の開発元 Granzella が資金繰りの悪化を認め 給与支払いの遅延が発生していたことを公表
『絶体絶命都市』シリーズで知られる日本のゲーム会社 Granzella は、1月7日に声明を発表し、同社が給与支給に関する問題について金沢労働基準監督署から指導を受けていた事実を認めた。先日、一部日本メディアにおいて Granzella および関連会社が最低賃金法違反に関与している可能性や、書面送検されたとの報道がなされていたが、同社はこれらの報道内容の一部について「事実と異なる点が含まれている」とし、現在も確認作業を進めていると説明している。
Granzella は石川県金沢市に拠点を置くゲーム開発会社であり、2011年に九条一馬氏をはじめとする元 IREM Software Engineering のメンバーによって設立された。2014年には『絶体絶命都市』シリーズのIPおよび販売権を取得し、2018年には IREM 時代に未完に終わった企画を基盤として再構築した『絶体絶命都市4 Plus -Summer Memories-』を発売している。近年は『R-TYPE FINAL 2』および『R-TYPE FINAL 3 Evolved』など、IREM の代表的IPを活用したタイトルを展開しており、本年3月には『R-TYPE タクティクス I・II コスモス』の発売も予定されている。
今回の声明の中で Granzella は、2023年以降の業績不振が続いたことにより、本来支払われるべき給与を期日どおりに支給できない状況が発生していたと説明した。具体的には、2023年5月から2025年5月までの期間において、資金繰りの悪化により、2023年5月・6月・8月分の給与について、社員との協議のうえ支給延期を依頼したという。その後に発生した給与は通常どおり支給されたものの、未払い分については段階的な分割返済という形で補填が行われ、2025年5月になってようやく全額が解消されたとしている。
また、声明では、業績低迷期に一部社員が新たな制作会社を立ち上げた経緯にも触れている。創業初期の数か月間は事業運営が軌道に乗らず、同社でも複数回にわたり給与の支給遅延が発生したという。現在は関連事業も安定し、給与は通常通り支払われており、残る未払分については分割補填を継続中で、2026年春までに全額清算する見通しであるとした。
Granzella は、社員に不安と迷惑をかけたことについて重く受け止めており、深く反省しているとコメントしている。
これに先立ち、NHK および北陸放送(MRO)は、金沢市および野々市市に所在するゲーム企画・開発関連の3社と、そのうち2名の責任者が最低賃金法違反の疑いで書類送検されたと報じていた。報道によれば、Granzella を含む関係各社は 2023年から 2024年にかけて、計46名の従業員に対し、約9か月分・総額1,800万円超の給与未払いが発生していたとされている。
これについて Granzella は今回の声明の中で、当該報道の内容には事実と異なる部分が残っており、現在も引き続き確認を行っていると強調した。その一方で、社員に多大な不便と負担を与えたこと自体は否定できない事実であり、今後も補償責任の履行を継続するとともに、社内体制の見直しと再発防止策の整備に取り組んでいくと表明している。